ずっとずっと昔、とおいとおい宇宙のはてで

ルルテルは生まれました。

ルルテルはなぜかわからないけど

「もっと知りたい」と思いました。

何を知りたいのかわからないのに…

 

ルルテルの「知りたい」という思いは

とおいとおい宇宙のはしっこの

『ちきゅう』という星に

ルルテルをはこびました。

『ちきゅう』はまだ生まれたばかりの星でした。

『ちきゅう』には、まだ何もいなかったので

ルルテルは『石』の中に入り、『石』とひとつになりました。

『石』として、ながいながい時をすごしました。

ある時は川のそばで日の光をあび、

ある時は雨にぬれ、

川の流れが激しくなったら

流れとともにころころところがるのです。

あたたかい日には、たくさんのおさかなたちが

ルルテルの石のまわりをおよぎます。

 

そんなふうに『ちきゅう』のときを過ごし

ながいながい時間がながれました。

ルルテルの石は、川の流れにみがかれて

きれいなきれいな すべすべの石になっていました。

 

ある日のこと

ルルテルの石は、女の人にひろわれました。

その女の人は、瞳からぽろぽろと水をながしていました。

女の人は、ぎゅっとルルテルの石をにぎりしめて

お家にもってかえりました。

その人は、小さなぼうやを病気でなくしたばかりでした。

ぼうやがいなくなってしまったのが

さみしくてさみしくて…

ぼうやと一緒に遊んだ川へ行き、きらりと光る

ルルテルの石を見つけたのです。

その石の光るようすは、ぼうやとのなつかしい思い出を

よみがえらせてくれるようでした。

女の人はルルテルの石をにぎりしめて

一晩じゅう泣きました。

たくさんたくさん泣きました。

 

ルルテルはおどろきました。

ルルテルは、いのちがただ一つの場所に帰っていくことを

知っていましたので、その女の人から伝わってくる

「かなしみ」という感情が よくわからなかったのです。

毎日毎日 川のお水に洗われていたけど、

こんな不思議な感じのするお水ははじめてでした。

それはとてもあたたかく、やさしく、

ルルテルをひきつけました。

ルルテルは、その女の人のお腹に新しく宿り

その人の子どもとして人間のくらしを

体験してみることにしました。

ルルテルは、お母さんにたくさん愛され

たくさんの楽しい経験をして育ちました。

 

ルルテルがりっぱな大人として成長していくとともに

お母さんは年老いていきました。

そして、ある時亡くなりました。

ルルテルは泣きました。

たくさんたくさん涙をながしました。

お母さんと川ではじめて会った時に

亡くしたぼうやのために流した涙と同じくらい

あつい涙をたくさん流しました。

そして、ルルテル自身も歳をかさね

人としてのくらしを終える時がきました。

ルルテルは、人としてたくさんの感情を学びました。

喜び、悲しみ、怒り、孤独…

そのどれもが それぞれに美しく、素晴らしく感じられました。

と同時に悲しみの深さとつらさを感じました。

 

ルルテルはもう 人として生まれかわることはせず

そのかわりに、精霊としてたくさんの人たちの心を

癒していくことにしました。

人はみんな 楽しみながらいろんな経験をして

いろんな感情を感じきるために

この『ちきゅう』という星にやってきたのです。

でも、悲しみや絶望で心をかたくしてしまった人は、

楽しむことや笑うことを忘れてしまっています。

それはとてももったいないことです。

ルルテルは人が生きる一生の間に

その人生を精一杯 かがやかせることができるように

おそれずに たくさんのチャレンジができるように

サポートしていこうと思いました。

 

心に願いをもてば、それが叶うように

ルルテルは必ず 力をかしてくれます。

みんなの人生が

たくさんの光と優しさと愛であふれるように

ルルテルはいつも願っています。